こんにちは。院長の澤です。 爽やかな五月晴れが心地よい季節になりました。 気温も上昇し、日中は少し動くだけで、 汗ばむ日も出てきましたね!
さて、汗をかく季節になると 体のニオイが気になりますが、 気にすべきなのは体臭だけではありません。 口臭も気にすべきニオイのひとつです。
たかが口臭… そう思われるかもしれませんが、 なかなか消えない口臭の影には 実は深刻な病気が隠れているかもしれません。
◆誰にでもある生理的口臭
皆さんは朝起きた時に、 お口のニオイが「くさい」と 感じたことはありませんか?
起きた直後やお腹が空いている時、 緊張している時などは だ液の分泌量が減少します。
すると、お口の中に細菌が増えてしまい、 口臭の原因となる揮発性(きはつせい)の 「硫黄化合物(いおうかごうぶつ)」が たくさん作られてしまうのです。
硫黄化合物は 野菜が腐ったようなニオイや 卵が腐ったようなニオイなどに例えられる 悪臭と言われることも。
この悪臭こそが、 「生理的口臭」の正体です。
しかし、ニオイの強さは人によって異なるものの、 生理的口臭は、誰にでもある口臭で、 食事や歯みがきをすることで口臭は弱まります。
また、女性はホルモンの影響によって お口のニオイが強くなることもありますが、 一時的に強くなるお口のニオイは それほど心配する必要がありません。
気がかりなのは、次の「病的口臭」です。
◆治療が必要な病的口臭
口臭の中には治療が必要となるものもあります。 それが、病気によって発生する 「病的口臭」です。
原因となる主なお口の病気には、 ・歯周病 ・むし歯 ・舌苔(ぜったい) などが考えられます。
この中でも1番考えられる原因は歯周病。
歯周病は細菌の感染によって引き起こされる疾患で、 進行すると 歯を支えている骨が溶かされてしまうことも。
しかも、歯周病の原因となる細菌は、 嫌なニオイの元となる硫黄化合物を生み出します。
また、舌に白っぽいものが付着している場合、
それは「舌苔」という細菌のかたまり の可能性もあります。
舌苔に含まれた細菌を放っておくと 病的口臭は、 より一層強くなっていくのです。
さらに、むし歯も 口臭の原因になることがあります。
むし歯が進行すると歯に穴が空き、 神経が腐敗してしまうことがありますが、 その穴に詰まった 「食べかす」や「腐敗した神経」から 強烈なニオイが生じるためです。
◆お口のケアで口臭予防
口臭には様々な原因が存在し、 中には全身の病気が関係している場合もあります。
しかし、口臭の原因の80%以上は お口の中にあるといわれており、 その原因を減らすには、 お口の中を清潔にすることが大切です。
歯ブラシとフロスや、タフトブラシなどを併用し、 お口の中の汚れを丁寧に落としましょう。
そして、ご自宅での歯みがきだけでなく 歯周病やむし歯の早期治療につながる 歯科検診も欠かせません。
私たちが行うプロフェッショナルケアと 皆さまが行うセルフケアの2本柱で、
お口のトラブルを防ぎましょう!